2014年2月27日木曜日

もう半分春休みが終わってしまったなんていう信じたくない現実が目の前に広がっている。〜陶芸コースのある春休みの1日の風景〜

こんにちわ。
最近なんだかあったかくなってきましたね。

卒展やら進級展やら大掃除やら色々と終わり、慌ただしい日々がようやく一段落して陶芸コースは通常運転に戻りました。
大掃除の様子はまた今度ブログで書きます。たぶん。
あっという間に春休みも半分がすぎてしまいました。
あっという間です。
信じられません。
気分的にはまだ春休みが始まって一週間すぎたぐらいだというのに…。
時間はあっという間に過ぎていきます。

地球が出来た頃は1日が36時間ぐらいだったとかなんとかかんとかうんたらかんたら。
そんなことを院生の遠藤くんが言っていました。
そんなこと聞いたら、当たり前だと思っていることはある日突然当たり前ではなくなってしまうのではとか考えてしまいますね。
何気ない日常の中での選択の数だけパラレルワールドが増えていくなんて話もどこかで聞いたことがあります。
もしかしたら織田信長が明智光秀に殺されなかった未来があるなんて想像しただけでオラわくわくすっぞ!
六世代くらいさかのぼったら江戸時代とつながっているなんて未だに信じられないです。

なんだかんだ書きましたが、春休みでも陶芸コースにはいつも人がいます。
せっかくなんでどんなことをしているのか、何気ない日常風景の写真を撮ってきました。


こちら山本君、ストーブにあたりながら石山君の机の上にあった本を勝手に読んでいます。
彼はどこかの陶芸作家さんに弟子入りすることが決まったそうです。
手前にあるのはトーストを食べるためのお皿だと山本君は言っていました。

これはバービーさん。
普段はあまり学校にきてはいないのですが今日はいました。
みなさん、今日はレアな日ですよ。
集中しているようだったのでそっとしておきました。

そしてエマさん。
電動ロクロを回しっぱなしにしていたら、ロクロが急に壊れてペダルが踏めなくなってしまったようで、テンパっていました。
現実を受け止めきれず、何度も何度も動かないペダルを踏んでいました。
壊れたことはまだ先生には言わないでください!とか言ってきたので、資料室で作業をしていた宮永先生にすぐ報告しました。
ブログでもさらしておきます。

これはチャッピーさん。
よくチャッピーさんになりきってブログを書かせてもらっています。
「〜でしゅ!」みたいなこと言ってる奴はだいたいチャッピーさんではありません。
3月からロクロ場を工事するため、使えなくなる前にロクロを挽こうということらしいです。
勉強熱心です、先ほどの先輩とはピュアさが違います。
ピュアッピュアです。

こちらはミッツーさん。
自分が使っていたロクロ場のスペースの掃除をしています。
そ、そんなとこまで掃除しているんですか!?みたいなところまで綺麗に掃除している姿からはミッツーさんの几帳面な性格が伺えます。
良い嫁になること間違いなし。

これはK1(ケーイチ)君とだてつ君。
4月から新しく入ってくる新入生のために粘土を再生しています。
なんと、2人で1200キロも再生するそうです。
えっちらおっちら土をこねくり回して頑張っています。
厳重なマスクを付けているだてつ君と、かたや何もつけていないK1君。
この2人の違いは、あと20年くらいしたときに現れてくることでしょう。
とにかく2人ともがんばれ。

こちらはハスキーさんと川瀬君。
お昼頃から2人で楽焼きをしていたようです。
ちなみに手前でお芋を食べているのがハスキーさん、奥で炎と戦っているのが川瀬君です。

美味しそうな焼き芋。
楽焼きをしながら横で芋をハスキーさんが焼きました。
火起こしが下手すぎて見ていられなかったのでお手伝いしました。
どうやらハスキーさんのお昼ご飯代わりだったようで、美味しそうに食べていました。

これが楽焼きの窯です。
お手軽です。
持ち運び可能。
性能抜群。
釉薬実習の木村先生考案の楽焼き窯です。

出来上がった作品はこんな感じです。
し、渋い☆ぃ☆ぃ☆ぃ☆ぃ☆ぃ☆
川瀬君の作品です。
 真ん中の奴が好きです。

何故この時期に楽焼きなんてしているのか。
実はこの川瀬君、今日出来上がった作品を3月4日からクラフトギャラリー集で作品を展示販売するのです。
4月からひっそりと行われている、BOX展という四回生たちのリレー形式のグループ展です。
4回生たちが全然宣伝してくれないので今の今まですっかり忘れていました。
気づけばもう最後です。
リレーで例えるならアンカーです。
花形です。
一番おいしい役どころです。
最後だし、せっかくだから見にいこうか!なんていう「最後だし効果」も期待できます。
良かったね川瀬君!

ちなみに今は一緒に楽焼きをしているハスキーさんの番なのだそう。
しかし、残念ながらもう売れてしまってあまり作品は残ってはいないようです。

この笑顔のステキな川瀬君の魅力的な作品はさっきも言いましたが、
3月4日からクラフトギャラリー集にて展示販売されます。
川瀬君の学生生活最後の作品、まさに集大成と言える作品です。
皆さん、良ければ見に行ってみてはいかがでしょうか?


ちなみに川瀬君の展示が始まる前日の3月3日のひな祭りの日に、さっき焼き芋食べていたハスキーさんとこのブログを書いている田中が、

そうだ!学校でおはぎパーティーをやろう☆

という企画を考えたので、やること特にないなぁという暇な人、学校で作業しようかなとか思っている人は良かったら参加してね!
みんなで必死になって搬入準備をしている川瀬君を見ながらおはぎをたべよう!

レッツおはぎ!!







村田森 展


村田森 展
<焼きもの師の矜持>


村田森 1993年 京都精華大学陶芸コース卒業

日時
2014. 2/15<Sat> 〜  3/9<Sun>
AM11:00 ~ PM19:00  木曜定休

   会場
Gallery 器館
京都市北区紫野東野町20-17
Tel  075-493-4521 

2014年2月13日木曜日

上賀茂小学校ワークショップ!




お久しぶりです。
皆さんご存知でしょうか、約一週間後の2月19日から京都市美術館で京都精華大学の卒業・修了制作展が行われることを。
つい最近豆まきやら恵方巻きやらでワイワイしていたと思ったらもうニ月も折り返すところ、ぼーっとしているとあっという間に時間は過ぎていきますね。
先日、上賀茂小学校へお茶碗作りのワークショップをするために、宮永先生と愉快な仲間達でお邪魔してきました。
六年生を対象に行われるワークショップは、授業を三回に分けて成形と削りそして最後に自分たちが作ったお茶碗を使ってお茶会をします。
今回は第一回目「成形編」です。

簡単な自己紹介をすませると、早速ワークショップが始まりました。
飲むという行為を通して、器への導入をするするっと進める宮永先生。

愉快な仲間達は普段とは違う環境に、まるで借りてきた猫のように緊張しています。
果たして、無事に生徒達にお茶碗の作り方を教えることは出来るのでしょうか。
次は折り紙でコップを作ります。
こんな感じのやつです。

普段あまり考えることの無い飲むという行為について考えてもらうため、折り紙で作ったコップで実際に水を飲んでもらいます。

そしてワークショップは進み、いよいよ粘土を使ってお茶碗を作ってもらうことに。


初めは冷たい粘土にキャアキャア声を上げる生徒達でしたが、いざ始まるとあっという間に自分たちの世界へ入り込んでいき、皆黙々と自分のお茶碗を作っていました。

こちらはジャンボサイズのお茶碗、なかなかの力作です。


午前中の一組と三組の授業が終わる頃にはもうお昼の時間になり、さっきまで静かだった廊下には子供達の楽しそうな声が響いています。
さっきまでお茶碗を作っていた生徒達も先生と一緒に給食を取りにいきます。

白い割烹着を着たかわいいちびっ子達が次々に出てきます。
給食、あぁなんて懐かしい響きなんだ…。
私たちも昼食をとるため一旦大学へ戻ります。

そしてお昼休みが終わる頃再び小学校へ。
本日最後の二組の授業が始まりました。

優しくおしえているのはおっちょこちょいなちょい子ちゃん。
今日はしっかりとお姉さんとして頑張っています。
頑張れちょい子ちゃん。

派手なウインドブレーカーがトレードマークの鈴木君は教えることにやっと慣れた様子、笑顔で生徒達に教えています。
明るい彼はすぐにみんなの人気者です。

元気モリモリ個性豊かな作品てんこ盛り、こんな感じで一回目のワークショップは無事終了。
それにしても、小学生の集中力と常識に捕われない発想力には驚かされるばかりでした。


次回は削りの作業が待っています。

それではまた来週!









2014年2月5日水曜日

藤田美智 陶小品展


「ミー ハー ハー」

冬から春、ソチ五輪に、バレンタインデー、
私の、そして皆さんのミーハー心をくすぐる、
小さなオブジェや、うつわ、ブローチなどを
展示いたします。

藤田美智 2004年京都精華大学陶芸コース卒業

日時
2014年2月6日(木)  〜 18日(火)
11:30 ~ 18:30 ( 最終日のみ 16時まで )

場所
うめぞの
京都市中京区蛸薬師新町西入不動町180
Tel 075-241-0577

中村譲司 展


中村譲司展

現代の建築空間と日本の食文化を意識し、
洋と和の間ではなく、そのアンバランスを
解消した器をつくりたいと思います。

中村譲司 2003年京都精華大学陶芸コース卒業

日時
2014年2月11日(火) 〜 2月23日(日)
12:00 ~ 19:00 / 月曜休廊/ 最終日 17:00まで

場所
にしかわ GALLERY NISHIKAWA
京都市中京区河原町四条上ル塩屋町332
マロニエビル2F
Tel 075-212-3153



「京都府美術工芸新鋭展」
〜京都国際現代芸術祭2015への道〜

に現在出品中
 日時
2014年1月25日(土) 〜 2月9日(日)
10:00 ~ 18:00 / 金曜日は19:30まで
休館日 月曜日
入場料 一般700円(560円)、大高生500円(400円)
中小生400円(300円)  ( )内は20名以上の団体料金

場所
京都文化博物館
京都市中京区三条高倉
Tel 075-222-0888

矢島操 展覧会


矢島操さんが
「ワタシを容 (カタチ) 作るモノ」展
に出品


矢島操 1994年京都精華大学陶芸コース卒業

日時
2014.2.1(土) 〜 3.23 (日)
休館日/月曜日、第4金曜日、2/12 (水)

場所
小山市立車屋美術館
栃木県小山市乙女 3-10-34
Tel 0285-41-0968

<矢島操 × にじうら>
「うつわと手ぬぐい」展


2013年、"カキオトシ"という陶芸技法と"注染"という
染色技法が出会い、手ぬぐい『楽園』が生まれました。

日時
2014.1.17(金) ~ 2.11 (火)

場所
<にじゆら>
京都三条店
京都市中京区麩屋町通三条上ル弁慶石町38-1
Tel 075-253-0606
営業時間/10:00 ~ 20:00

他 大阪中崎本店、神戸店


2014年2月4日火曜日

都市表層研究所テグラ ワークショップ案内!!


都市表層研究所テグラ 街角タイルの採集と補修

日本のタイルは西洋の影響を受けながら明治時代以降に発展を続けました。
京都では災害の被害が少なかった事で、明治大正期の面影を残しながら、
人々の生活の変化と共に表層を変え、独特なタイルのあふれる都市の景観をつくり出してきました。
本ワークショップでは、その現状をふまえ、タイル物件を軸に、採集と補修を通じて研究していきます。
 

 六条商店街にある米穀店の壁には、施釉された二丁掛けのスクラッチ・タイルが張られている。
今は空き家となり、タイルの一部が壁から剥がれ落ち、その下地の土壁が露出している。
剥がれたタイルは丁寧に窓枠におかれ、張り直されることを待っているようだ。
 京都の市街地を歩いていると、いわゆる〈京町家〉とよばれる木造の建物を目にするが、
意外なほどに建てられた当初の様態を残した物件は少ない。
引き戸や二階の窓にはアルミ製のサッシが入り、土間はガレージとなり、
一階の屋根瓦の上にはエアコンの室外機がおかれている。
住人は建物の外観を保存することではなく、一部を改修しながら、家に住み続けているのである。
近年、そうした京町屋から住人の姿が消えつつあるが、
とりあえずはタイルとコテを持って、それらの壁を補修することからはじめてみたい。
                    都市表層研究所テグラ

概要

講師 |中村 裕太/本間 智希
ゲスト講師  |佐藤 守弘[2月23日(日)トーク]
定員 |各回10名 トークのみ30名
参加費 |第1部(全2回)1,000円/第2部(全2回)1,500円 *トークのみ参加の場合500円
日程 |隔週日曜日 13:00-17:00
申し込み方法|
氏名/郵便番号・住所/電話番号/メールアドレスを明記の上、【tegula2014☆gmail.com】までお申し込み下さい。
*☆を@マークに変えて送信してください
*当日まで受け付けていますが、定員になり次第、締め切らせて頂きます。トークのみのご参加の方は予約不要です。

第1部:タイルの採集と分類
町家、タバコ屋、理髪店、喫茶店などのタイルのほころびに紙をあて、鉛筆でその表皮をフロッタージュする。
2月9日(日) Vol.1 採集_タイル物件のフロッタージュと報告書の作成 会場:HAPSオフィス
2月23日(日) Vol.2-1 分類_タイル物件の報告会 会場:HAPSオフィス
Vol.2-2 トーク「不純な技術–街角タイルと文化の真正性」佐藤守弘(15:00-) 会場:HAPS スタジオ
第2部:タイルの制作と補修
タイルの剥がれた物件やHAPSオフィスに自作のタイルを補修し、建物を飾り立てる。
3月9日(日) Vol.3 制作_タイルの制作 会場:APP ARTS STUDIO
3月23日(日) Vol.4 補修_タイル物件への補修 会場:HAPSオフィス 周辺地域

プロフィール

中村 裕太(なかむら・ゆうた)|

1983年東京生まれ、京都在住。2011年京都精華大学芸術研究科博士後期課程修了。博士(芸術)。博士論文「郊外住居工芸論-大正期の浴室にみる白色タイルの受容-」。京都精華大学・京都造形芸術大学非常勤講師。〈建築工芸〉という視点からタイル、陶磁器などの理論と制作を行なう。最近の展示に「六本木クロッシング2013展:アウト・オブ・ダウト―来たるべき風景のために」森美術館、2013年など。またapplied arts(応用芸術)としての工芸を作り手の視点から読み解き、その制作の方法を探っていく〈APP ARTS STUDIO〉 という教育プログラムを運営。
http://nakamurayuta.jp/http://appartsstudio.tumblr.com/

本間 智希(ほんま・ともき)|

1986年静岡生まれ、東京育ち、京都在住。2013年早稲田大学創造理工学研究科建築学修了。修士(建築学)。在学時、90年前に今和次郎が描いた民家の現在を再訪する瀝青会(れきせいかい)に参加し、『今和次郎「日本の民家」再訪』(平凡社、2012)に図版を掲載。民家研究からデザイン・サーヴェイ、路上観察に至るまでの建築学におけるフィールドワーク史を研究。また、民俗学者宮本常一が主宰した日本観光文化研究所の『あるく みる きく』を蒐集し、当時の関係者を訪ねてオーラルヒストリーを記録するライフワークをスタート。

後見・佐藤 守弘(さとう・もりひろ)|

1966年京都生まれ。京都精華大学デザイン学部教授(芸術学・視覚文化論専攻)。コロンビア大学大学院修士課程修了。同志社大学大学院博士後期課程退学。博士(芸術学)。著書に『トポグラフィの日本近代——江戸泥絵・横浜写真・芸術写真』(青弓社、2011)など。最近の論文に「白昼夢としての京都――『そうだ 京都、行こう。』が約束する未来」(『美術フォーラム21』27号、2013年5月)、「フジヤマの両義性――地理学とピクチャレスク」(『現代思想』41巻14号、2013年10月)など。翻訳にジェフリー・バッチェン『写真のアルケオロジー』(共訳)など。2012年、芸術選奨新人賞(評論等部門)受賞。http://web.kyoto-inet.or.jp/people/b-monkey/